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能登地震被災地での石綿調査ボランティアに参加して

技術関係

去る2月29日、輪島市内にてASA(建築物石綿含有建材調査者協会)主催の能登地震被災地における建築物石綿使用調査のボランティア活動に参加しました。
当日は石川県職員、労働基準監督署、ASAの方々等と共に朝石川県庁を出発し、午前11時頃に現地(輪島市)に到着しました。
現地では、県職員の案内のもと、予め調査対象施設としてピックアップしていた店舗・ホテルの建築物について、主に石綿(アスベスト)が飛散しやすいとされる吹付石綿・吹付ロックウール等の建材で露出状態となっている箇所の有無等について調査を行いました。
調査ではアスベストアナライザーも使用して建材中の石綿の有無を判定したり、分析のためのサンプル採取等も行いました。
調査時は地震の発生から2か月近くが経過したとは言え、現地の状況は倒壊したままの家屋、道路の段差や亀裂、液状化の影響か道路からマンホールが1メートル近く突き出ていたりと、ニュース等の報道で目にしてはいたものの、実際に見る被災地の様子はかなり痛ましいものでした。
特に、大規模な火災が発生して焼け野原となってしまった朝市通り周辺の様子を実際に見て、思わず言葉を失う程の衝撃を受けました。
私自身、これまで石綿調査等の仕事や個人的なレジャー(釣り等)で何度となく輪島市内を訪れており、かつての活気のある様子を知っているだけになおさら今回の地震が発生してしまったことが残念で痛ましく思われました。
一方で被害を受けた家屋や店舗などの片づけや修繕などの復旧に向けた住民たちの活動も多く見受けられ、一刻も早く住民の方々が元通りの生活を取り戻し、被災地が復興することを願わずにはいられませんでした。
今回の調査を通じて私が感じたことは、被災地での石綿調査等を通じて正確な調査結果・分析結果をより早い期間で提供することは、十分に被災地の復興に向けた動きに貢献できるのではないか、ということでした。
今後、石綿調査・分析結果に基づき、被害を受けた建築物等が石綿を飛散させない様に適切な解体・改修工事が実施されることがますます重要になってくると思われますが、我々石綿調査や分析に関わる者がより正確な調査結果や分析結果を提供することの重要性と責任の重さを改めて感じました。
同時に特に被災地での石綿調査や分析調査に関わることによって、微力ではありますが復興のお手伝いが出来るのではないかと思いました。(技術部 測定Gr Y)